OBTも近い? 完成度がぐっと増した「三國志 Online」第二次CBTレポート
コーエーの「三國志 Online」は,お馴染み「三国志」の物語をモチーフにしたMMORPGだ。プレイヤーは,ほかのプレイヤー達と徒党を組んでNPCや凶暴な動物と戦ったり,三国のうちのいずれかに仕官して敵国との合戦に挑んだりできる。東洋ファンタジー的な要素も取り入れられており,強力で幻想的なモンスターとの戦いを楽しむことも可能だ。
といっても,本作はまだ開発中で,本作の第一次クローズドβテストは,さかのぼること約半年前の2007年1月24日から2月6日まで行われた(関連記事1,関連記事2)。また,およそ1か月前となる6月29日,30日には,2日間限定で,内容を合戦のみに絞ったテストも実施されている(関連記事)。
そして,それらの結果を受けて,7月27日から8月5日まで,これまでより規模を大きくした形で第二次クローズドβテストが行われた。このテストには,第一次クローズドβテスト時には盛り込まれていなかった要素が多く実装されていたので,ここでは,そのあたりを中心にレポートしていこう。
■新しいゾーン
第一次クローズドβテストで冒険できたフィールドゾーンは,レベル1~12程度の敵が存在する「荊州」と,レベル10~20程度の敵が存在する「司隷」の二つのみだった。そのほか街としては,荊州の中心地である「水鏡村」と,司隷の中央に存在する都市「長安」が利用可能になっていた。
第二次クローズドβテストではこれらに加えて,各勢力(魏・呉・蜀)の本拠地といえる都市三つと,その周辺のゾーンが実装されていた。
新たなゾーン(豫州・揚州・益州)は,それぞれに景観や地形,うろついている敵キャラクターなどが異なっている。敵キャラクターのレベルは,どの地域においても下はレベル20から上はレベル40程度までとなっており,司隷を卒業したプレイヤーキャラクター達の冒険の場所という位置づけであるようだ。
また,第二次クローズドβテストからは,各都市の近くやダンジョンのそばなどに「馬屋」が配置されたため,料金を支払うことで馬屋間を瞬時に移動可能となった。これにより,移動にかかる時間がかなり短くなり,メンバーを募ってダンジョンなどに冒険に出かけるのも,ずいぶんと手軽になった。
■依頼(クエスト)
三國志 Onlineでは,街やフィールドにいるNPCからもらえる「依頼」(クエスト)をこなすことで,アイテムや経験値を得られる。用意されている依頼の数はとても多く,どれから先に手をつけようかと迷うほどだ。
この依頼関連の仕組みは第一次クローズドβテストでも実装されていたが,第二次クローズドβテストでは,そのシステムやインタフェースがだいぶ進化していた。依頼一覧のウィンドウは以前よりも使いやすくなり,依頼の進行状況を小さなウィンドウに常に表示しておくことも可能に。また,依頼内容の説明文が,以前よりも詳細で親切になっている。さらに依頼の目的地や報告先をマップ上に表示できるため,変なところで悩んだり困ったりすることが少なくなり,依頼をスムースに進めやすくなっていた。
■武将
各勢力の都市を訪れられるようになったことで,各国の有名武将達と出会う機会もできた。これは三国志のファンにとってはとても嬉しい追加要素だろう。
武将達は同じ場所にずっといるわけではなく,いろいろな場所に現れる。プレイヤーキャラクターには各有名武将に対する「親密度」というパラメータがあり,この数値は出会った武将に話しかけることによって変化する。上昇するだけではなく場合によっては下がることもあるようなので,注意が必要だ。
■ダンジョン
第一次クローズドβテストで訪れることができたダンジョンは「石林」のみだったが,第二次からはこれに,「吐糸洞」「呪われた陵墓」という二つのダンジョンが追加された。
「石林」は益州に,「吐糸洞」は豫州に,「呪われた陵墓」は揚州に位置しており,その位置は全体マップ上で容易に確認できる。配置されている敵の強さは,入り口付近で石林がレベル10台後半,吐糸洞がレベル20台前半,呪われた陵墓がレベル20台後半といった感じ。三國志 Onlineでは,他国の領土や都市にもリスクなしで入れるので,どの勢力に所属していたとしても,すべてのダンジョンを楽しめる。
■キャラクター
第一次クローズドβテストではキャラクターのレベル上限は20だったが,第二次クローズドβテストでは40に設定されていた。それに合わせて,レベル20以降の強力な技能が実装された。
技能についてはレベル20以下の部分でもさまざまな調整が加えられ,中には武器系統(ほかのゲームでいえば職業・クラス)をまたいで移動させられたものなどもある。
また,以前にはなかった要素として,「竹簡」(ちっかん。文字が書かれた竹の札のこと)の仕組みがインプリメントされた。プレイヤーキャラクターは技能を竹簡から覚えたり,また技能を竹簡の形に戻したりできる。
竹簡は倒した敵からもドロップするのだが,基本的に自分のメインの武器系統以外の竹簡はそれほど必要ではないため,プレイヤー間でさかんに取引されていた。
■軍略
「軍略」も,第二次クローズドβテストで追加された新しい要素で,徒党や連合でのプレイを手軽に楽しむための仕組みとして期待されている。具体的には,同じ勢力の仲間同士で徒党・連合を組み,協力して指定された条件の達成を目指すというコンテンツだ。軍略はその徒党・連合専用のインスタンスで行われ,基本的にはきりのいい時間でスッパリと終わるような内容となっている。
今回のテストでは,「目標の人物を倒せ」や「重要人物を警護しろ」といった内容の軍略が楽しめた。
軍略は,敵国のNPCを相手に戦うものなので,合戦や部曲戦のテクニックを磨く目的にも利用できるという。そういった使われ方も含めて,今後に期待したいコンテンツだ。
■合戦
本作の見どころの一つである,勢力間で行われる大規模な対人戦闘「合戦」は,第二次クローズドβテストでも数度にわたり行われた。
三國志 Onlineの合戦は,無法状態でのPvPではなく,専用の合戦場と決められたルールを用いて,制限時間付きで行われるスポーツライクなものとなっている。第一次クローズドβテストのときに見られたような,描画や通信状態に起因すると思われるプレイしづらさは,今回のテストではもうほとんど見られず,イメージどおりにキャラクターを動かして対人戦闘を楽しめた。さらに,テストの終盤には,待ち望まれていた「武将」がついに合戦の場に登場。戦場を大いに盛り上げていた。
■生産関連
生産関連も,第一次クローズドβテスト時と比べると,だいぶ整備が進んでいる印象だ。
第二次クローズドβテストからはものを売るための仕組みとして,「販売品設定」機能が用意された。この機能を使うと,自分が売りたいアイテムとその価格を,ほかのプレイヤーに対して公開できる。また,そのさいにはキャラクターの頭上に一言コメントも表示でき,大きな都市では,この機能を活用してアイテム販売を行うプレイヤーキャラクターの姿をしばしば見かけた。
一方,各国の都市の中には,「競売人」というタグのついたNPCが配置されていた。いまのところこのNPCはただ立っているだけだったが,いつかは生産したアイテムを競売にかけられるようになるのかもしれない。
材料採集関連では,フィールド上に適切なオブジェクトやエフェクトが配置されて,採集が可能なポイントが格段に分かりやすくなったことが大きい。第一次クローズドβテストでは怪しいところでスキルを使ってポイントを探すほかなかったのだが,これならばそこで何が採れるのか,誰にでもすぐに分かるだろう。
■イベント
期間中にはイベントのテストも何回か行われていた。テスト期間前半に行われたイベントは,事前に「闇の気配が強まっている」といった告知がなされて,指定された時刻に現場である初心者向けの冒険エリアに出向いてみると,「仔牛魔王」率いる高レベルの怪物がたむろしており,集まったプレイヤー達で協力してこれを倒すという内容だった。
また,テスト最終日にもこの軍勢が現れて,今度は「仔牛魔王」だけでなく「牛魔王」「大牛魔王」「超牛魔王」「牛魔王完全体」(!)といった,より強力なモンスターも加わっての大侵攻となっていた。メイプルストーリー RMT
どちらも運営スタッフが直接キャラクターを操作して進めるようなライブイベントではなかったが,普段は見られないモンスターを目にすることができて,さらに大人数で強力なモンスターに挑むというシチュエーションもなかなか新鮮だったため,参加者達は内容に満足していたようだった。
■まとめ
依頼周りのシステムが大幅に進化していたり,合戦におけるプレイがだいぶ快適になっていたりと,順当に進化している部分がある一方,今回からアクセス可能になった新ゾーンや軍略といったコンテンツには,まだ練り込みの余地があるようにも感じられた。RMT
もちろん今回行われたのはβテストであり,この段階でゲーム内に進化の余地が散見されるのは当然のことである。見るべきは,依頼の難度の高さや,合戦時のプレイのしづらさなど,第一次クローズドβテストで不満として挙げられていたことが,第二次クローズドβテストではほぼ解消されていたことだろう。開発が順調に進めば,今回のテストで見られたいくつかの不備は,きっと解消されるのではないだろうか。期待しつつ,次回のテスト(いよいよオープンβテスト?)開催のアナウンスを待つことにしたい。(ライター:星原昭典)FF11 RMT リネージュ2 RMT
コーエーの「三國志 Online」は,お馴染み「三国志」の物語をモチーフにしたMMORPGだ。プレイヤーは,ほかのプレイヤー達と徒党を組んでNPCや凶暴な動物と戦ったり,三国のうちのいずれかに仕官して敵国との合戦に挑んだりできる。東洋ファンタジー的な要素も取り入れられており,強力で幻想的なモンスターとの戦いを楽しむことも可能だ。
といっても,本作はまだ開発中で,本作の第一次クローズドβテストは,さかのぼること約半年前の2007年1月24日から2月6日まで行われた(関連記事1,関連記事2)。また,およそ1か月前となる6月29日,30日には,2日間限定で,内容を合戦のみに絞ったテストも実施されている(関連記事)。
そして,それらの結果を受けて,7月27日から8月5日まで,これまでより規模を大きくした形で第二次クローズドβテストが行われた。このテストには,第一次クローズドβテスト時には盛り込まれていなかった要素が多く実装されていたので,ここでは,そのあたりを中心にレポートしていこう。
■新しいゾーン
第一次クローズドβテストで冒険できたフィールドゾーンは,レベル1~12程度の敵が存在する「荊州」と,レベル10~20程度の敵が存在する「司隷」の二つのみだった。そのほか街としては,荊州の中心地である「水鏡村」と,司隷の中央に存在する都市「長安」が利用可能になっていた。
第二次クローズドβテストではこれらに加えて,各勢力(魏・呉・蜀)の本拠地といえる都市三つと,その周辺のゾーンが実装されていた。
新たなゾーン(豫州・揚州・益州)は,それぞれに景観や地形,うろついている敵キャラクターなどが異なっている。敵キャラクターのレベルは,どの地域においても下はレベル20から上はレベル40程度までとなっており,司隷を卒業したプレイヤーキャラクター達の冒険の場所という位置づけであるようだ。
■依頼(クエスト)
三國志 Onlineでは,街やフィールドにいるNPCからもらえる「依頼」(クエスト)をこなすことで,アイテムや経験値を得られる。用意されている依頼の数はとても多く,どれから先に手をつけようかと迷うほどだ。
この依頼関連の仕組みは第一次クローズドβテストでも実装されていたが,第二次クローズドβテストでは,そのシステムやインタフェースがだいぶ進化していた。依頼一覧のウィンドウは以前よりも使いやすくなり,依頼の進行状況を小さなウィンドウに常に表示しておくことも可能に。また,依頼内容の説明文が,以前よりも詳細で親切になっている。さらに依頼の目的地や報告先をマップ上に表示できるため,変なところで悩んだり困ったりすることが少なくなり,依頼をスムースに進めやすくなっていた。
■武将
各勢力の都市を訪れられるようになったことで,各国の有名武将達と出会う機会もできた。これは三国志のファンにとってはとても嬉しい追加要素だろう。
武将達は同じ場所にずっといるわけではなく,いろいろな場所に現れる。プレイヤーキャラクターには各有名武将に対する「親密度」というパラメータがあり,この数値は出会った武将に話しかけることによって変化する。上昇するだけではなく場合によっては下がることもあるようなので,注意が必要だ。
■ダンジョン
第一次クローズドβテストで訪れることができたダンジョンは「石林」のみだったが,第二次からはこれに,「吐糸洞」「呪われた陵墓」という二つのダンジョンが追加された。
「石林」は益州に,「吐糸洞」は豫州に,「呪われた陵墓」は揚州に位置しており,その位置は全体マップ上で容易に確認できる。配置されている敵の強さは,入り口付近で石林がレベル10台後半,吐糸洞がレベル20台前半,呪われた陵墓がレベル20台後半といった感じ。三國志 Onlineでは,他国の領土や都市にもリスクなしで入れるので,どの勢力に所属していたとしても,すべてのダンジョンを楽しめる。
■キャラクター
技能についてはレベル20以下の部分でもさまざまな調整が加えられ,中には武器系統(ほかのゲームでいえば職業・クラス)をまたいで移動させられたものなどもある。
また,以前にはなかった要素として,「竹簡」(ちっかん。文字が書かれた竹の札のこと)の仕組みがインプリメントされた。プレイヤーキャラクターは技能を竹簡から覚えたり,また技能を竹簡の形に戻したりできる。
竹簡は倒した敵からもドロップするのだが,基本的に自分のメインの武器系統以外の竹簡はそれほど必要ではないため,プレイヤー間でさかんに取引されていた。
■軍略
「軍略」も,第二次クローズドβテストで追加された新しい要素で,徒党や連合でのプレイを手軽に楽しむための仕組みとして期待されている。具体的には,同じ勢力の仲間同士で徒党・連合を組み,協力して指定された条件の達成を目指すというコンテンツだ。軍略はその徒党・連合専用のインスタンスで行われ,基本的にはきりのいい時間でスッパリと終わるような内容となっている。
今回のテストでは,「目標の人物を倒せ」や「重要人物を警護しろ」といった内容の軍略が楽しめた。
軍略は,敵国のNPCを相手に戦うものなので,合戦や部曲戦のテクニックを磨く目的にも利用できるという。そういった使われ方も含めて,今後に期待したいコンテンツだ。
■合戦
本作の見どころの一つである,勢力間で行われる大規模な対人戦闘「合戦」は,第二次クローズドβテストでも数度にわたり行われた。
三國志 Onlineの合戦は,無法状態でのPvPではなく,専用の合戦場と決められたルールを用いて,制限時間付きで行われるスポーツライクなものとなっている。第一次クローズドβテストのときに見られたような,描画や通信状態に起因すると思われるプレイしづらさは,今回のテストではもうほとんど見られず,イメージどおりにキャラクターを動かして対人戦闘を楽しめた。さらに,テストの終盤には,待ち望まれていた「武将」がついに合戦の場に登場。戦場を大いに盛り上げていた。
■生産関連
第二次クローズドβテストからはものを売るための仕組みとして,「販売品設定」機能が用意された。この機能を使うと,自分が売りたいアイテムとその価格を,ほかのプレイヤーに対して公開できる。また,そのさいにはキャラクターの頭上に一言コメントも表示でき,大きな都市では,この機能を活用してアイテム販売を行うプレイヤーキャラクターの姿をしばしば見かけた。
一方,各国の都市の中には,「競売人」というタグのついたNPCが配置されていた。いまのところこのNPCはただ立っているだけだったが,いつかは生産したアイテムを競売にかけられるようになるのかもしれない。
材料採集関連では,フィールド上に適切なオブジェクトやエフェクトが配置されて,採集が可能なポイントが格段に分かりやすくなったことが大きい。第一次クローズドβテストでは怪しいところでスキルを使ってポイントを探すほかなかったのだが,これならばそこで何が採れるのか,誰にでもすぐに分かるだろう。
■イベント
期間中にはイベントのテストも何回か行われていた。テスト期間前半に行われたイベントは,事前に「闇の気配が強まっている」といった告知がなされて,指定された時刻に現場である初心者向けの冒険エリアに出向いてみると,「仔牛魔王」率いる高レベルの怪物がたむろしており,集まったプレイヤー達で協力してこれを倒すという内容だった。
また,テスト最終日にもこの軍勢が現れて,今度は「仔牛魔王」だけでなく「牛魔王」「大牛魔王」「超牛魔王」「牛魔王完全体」(!)といった,より強力なモンスターも加わっての大侵攻となっていた。メイプルストーリー RMT
どちらも運営スタッフが直接キャラクターを操作して進めるようなライブイベントではなかったが,普段は見られないモンスターを目にすることができて,さらに大人数で強力なモンスターに挑むというシチュエーションもなかなか新鮮だったため,参加者達は内容に満足していたようだった。
■まとめ
もちろん今回行われたのはβテストであり,この段階でゲーム内に進化の余地が散見されるのは当然のことである。見るべきは,依頼の難度の高さや,合戦時のプレイのしづらさなど,第一次クローズドβテストで不満として挙げられていたことが,第二次クローズドβテストではほぼ解消されていたことだろう。開発が順調に進めば,今回のテストで見られたいくつかの不備は,きっと解消されるのではないだろうか。期待しつつ,次回のテスト(いよいよオープンβテスト?)開催のアナウンスを待つことにしたい。(ライター:星原昭典)FF11 RMT リネージュ2 RMT